405事業は「金融支援を伴う本格改善」を国が費用の2/3補助する制度

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2026.10.06

経営改善計画書

テーマ:

405事業は「金融支援を伴う本格改善」を国が費用の2/3補助する制度

借入の返済が重く、リスケも視野に入れて本格的に立て直したい」「専門家に頼みたいが費用がいくらかかるのか分からない」と考える決裁者もいるでしょう 

結論からお伝えすると、経営改善計画策定支援事業(通称405事業)は、金融支援を伴う本格的な経営改善に取り組む中小企業を対象に、認定支援機関へ支払う専門家費用の3分の2を国(中小企業活性化協議会)が補助する制度です。補助されるのは現金の運転資金ではなく、あくまで専門家費用である点が重要なポイント となります。

本記事では、405事業の制度概要と対象条件、早期経営改善計画(ポスコロ/Vアップ)との違い、費用と自己負担額 、申請から補助入金までの流れ、利用前に確認したい注意点 までを、初めて調べる決裁者向けに順を追って解説します。

結論:405事業は「金融支援を伴う本格改善」を国が費用の2/3補助する制度

405事業は、返済負担が重く自力での改善計画策定が難しい中小企業が、認定支援機関の支援を受けて経営改善計画を作り、金融機関の同意(リスケ等)を得ながら再建に取り組む制度です。

似た名称の「早期経営改善計画」とは対象局面が異なります。

まず、自社がどちらのステージに当てはまるかを下表で確認してください。

判断軸

早期経営改善計画(ポスコロ/Vアップ)

405事業(経営改善計画策定支援)

向く会社

業績に不安はあるが返済は継続中

返済負担が重くリスケ等が必要

金融支援(リスケ等)

前提としない(予防的)

前提とする(本格改善)

補助率

3分の2

3分の2

補助上限の目安

計画策定50万円+伴走30万円

枠・費用種別により変動(要確認)

相談窓口

中小企業活性化協議会

中小企業活性化協議会

補助対象

専門家費用

専門家費用

 

判断の軸は「金融支援が必要かどうか 」の一点です。返済条件の変更などの金融支援を伴う経営改善が必要な場合は 405事業を検討できます。

なお中小企業活性化協議会への相談件数は2024年度に8,761件となっています。(出典:中小企業庁「中小企業における事業再生支援のあり方検討会 報告書」)。

まずは「返済が続けられているか」を確認しましょう。ここが最初の分かれ道になります。

405事業とは|制度概要と「補助対象は専門家費用」という前提

405事業は、金融支援を伴う本格的な経営改善が必要な中小企業を対象に、認定経営革新等支援機関が計画策定を支援し、その費用の3分の2を中小企業活性化協議会が負担する仕組みです(出典:中小企業庁「経営改善計画策定支援」)。

支援対象となるのは 会社に入る現金ではなく、専門家へ支払う費用である点を最初に押さえておきましょう。

制度の要点を下表に整理します。

項目

内容

制度目的

金融支援を前提とした本格的な経営改善の促進

補助対象

認定支援機関へ支払う計画策定・伴走支援費用

補助率

費用の3分の2(残り3分の1は自己負担)

支援期間

計画策定後、原則3年間の伴走支援(モニタリング)

相談費用

中小企業活性化協議会への相談は無料

よくある誤解

「現金がもらえる」は誤り。対象は専門家費用

 

金額や申請様式は2026年改定(通常枠は5月1日施行)で変動しています(出典:中小企業庁「早期経営改善計画策定支援(Vアップ事業)及び経営改善計画策定支援(405事業)の手引き・FAQ等を改定等します」)。

最新の補助上限は「どの枠の・何の費用に対する上限か」を必ず上記資料で確認してください。

早期経営改善計画(ポスコロ/Vアップ)との違いと自社の選び方

似た名称で混同しやすいのが「早期経営改善計画(ポスコロ/Vアップ)」です。

両者は補助率こそ同じですが、想定する経営局面が根本的に異なります。ここの認識を間違えるとと「まだ早い/もう手遅れ」の誤判断につながります。

制度選択の判断フロー

自社がどちらに該当するかは、次の手順で確認できます。

  STEP1.返済継続の可否を確認

現在の借入返済を約定どおり継続できているかを確認します。継続できているが将来に不安があるなら、予防的な早期経営改善計画が適します。

  STEP2.リスケの要否を判断

返済が重く条件変更(リスケ)が必要な状態なら、405事業の通常枠が該当します。

  STEP3.過剰債務の深刻度を確認

過剰債務が深刻で事業再生の弁済計画まで必要な局面では、405事業の中小版GL枠 を検討します。

判断軸は一貫して「金融支援の要否と深刻度」です。判断に迷う場合は 、中小企業活性化協議会などに相談するとよいでしょう 。

3つの枠の違いを下表で比較します。

制度・枠

局面

金融支援

主な成果物

対象読者

早期経営改善計画

予防・早期

なし

資金繰り表・簡易計画

返済継続中で先手を打ちたい会社

405通常枠

本格改善

あり(リスケ等)

経営改善計画

返済負担が重い会社

405中小版GL枠

事業再生

あり(抜本再生)

事業再生・弁済計画

過剰債務が深刻な会社

 

同じ405事業でも通常枠と中小版GL枠では成果物が異なります。まずは返済継続の可否から自社の位置を特定してください。

「405=ひとつの制度」と思い込むと選択を誤りがちです。中に複数の枠がある点に注意しましょう。

405事業の対象条件・費用の自己負担・申請から補助までの流れ

決裁判断で最も知りたいのは「自社は対象か」「いくら負担でいつ入金されるか」です。

ここでは対象条件・自己負担・入金までの流れを具体的に整理します。

対象になる会社と自己負担の考え方

405事業の対象は、環境変化に十分対応できず、借入金の返済負担など財務上の問題を抱え、自ら計画策定が難しい中小企業・小規模事業者です(出典:静岡県中小企業活性化協議会/独立行政法人中小企業基盤整備機構委託事業)。

赤字や債務超過でも一律に除外されるわけではなく、金融支援を伴う経営改善に取り組む場合が対象となります 業種による一律制限は基本的にありません。

 自己負担の計算イメージ

・補助率は3分の2

・専門家費用が総額90万円なら補助は60万円

・自己負担は残り30万円

実額は計画の難易度や規模で変わるため、事前に見積もりを取り「総額・補助後・自己負担」の内訳を確認することが決裁の前提です。

なお相談自体は無料で行えます。

相談から補助入金までのステップ

相談から補助入金までは、複数の主体が役割を分担して進めます。

会社・中小企業活性化協議会・認定支援機関のそれぞれが何を担うかを下表で確認してください。

ステップ

内容

担当

①無料相談

局面の見極め・制度選定

会社/協議会

②利用申請

支援対象の受付・決定

協議会

③計画策定

現状分析・改善計画作成

認定支援機関/会社

④金融機関調整

リスケ等の同意取得

認定支援機関/会社

⑤支払・申請

専門家費用の支払・補助申請

会社

⑥補助入金

費用の3分の2を補助

協議会

 

計画策定には概ね2〜3か月、その後原則3年の伴走支援が続きます。申請窓口は全国47都道府県の中小企業活性化協議会が担っています(出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業活性化協議会(経営改善計画策定支援事業)の窓口一覧」)。

405事業の利用前に確認したいリスクと注意点 

制度は有用ですが、事前に確認しておきたい注意点 

特にリスケの影響・後払い構造・伴走負担・経営者保証は、判断を左右する論点です。懸念と実態・対策を対で確認してください。

懸念・リスク

実態・対策

リスケで新規融資が困難に

一時的に制約あり。計画の信頼性で回復を図る

相談で「危ない会社」と見られる

協議会は公正中立・相談無料。

費用が先払いになる

専門家費用は原則立替後に補助入金。資金計画に反映

3年間の伴走が負担

モニタリングは実行力担保。経営者の関与が前提

計画の実行が進まない可能性 

丸投げを避け、経営者が主体的に関与する

経営者保証が残る

ガバナンス整備で解除を交渉。交渉費用も対象

 

懸念されやすい点の一つ は銀行との関係とリスケです。ただし相談は無料・中立で、早めに相談することで、利用できる支援策を検討しやすくなります 

実際、2026年4月から9月にかけてコロナ借換保証の返済開始が最後のピークを迎えると指摘されており、業績回復が遅れた企業ほど早めに経営改善を検討することが重要です 。(出典:東京商工リサーチ)。

経営改善計画策定支援事業に関するよくある質問(FAQ)

初めて調べる決裁者から多い個別の疑問をまとめました。細かな可否や運用は下表で一括確認してください。

質問

回答

顧問税理士に頼める?

認定支援機関であれば可。実績で選ぶのが安全

自力で計画を作れる?

可能だが金融機関の同意取得が難しい傾向

補助金を運転資金にできる?

運転資金として支給される制度ではありません 

計画未達だとどうなる?

モニタリングで見直し・再交渉を実施

最新の金額情報は?

中小企業庁の最新の手引き・FAQを確認 

 

通常枠は2026年5月1日に制度改定が適用されています (出典:中小企業庁)。パンフレットや手引きの一次資料で「どの支援枠・費用区分か 」を必ず確認してください。

委託先を比較する際は、中小企業庁の認定経営革新等支援機関検索システムで実績を確認できます。

まとめ:自社ステージを見極め、まず活性化協議会へ無料相談を

405事業は、金融支援を伴う本格的な経営改善に取り組む中小企業を対象に、専門家費用の3分の2を国が補助する制度です。

判断軸は「リスケの要否」の一点で、予防段階なら早期経営改善計画、返済負担が重ければ405事業が該当します。補助対象は現金ではなく専門家費用である点を忘れないでください。

次に取るべき行動を下表にまとめます。

アクション

具体的な動き

ステージ確認

返済継続の可否で制度を仮判定

無料相談

中小企業活性化協議会へ連絡

専門家比較

認定支援機関を実績・費用で比較

最新情報確認

中小企業庁の最新手引きを確認

 

まず動くべきは、47都道府県にある中小企業活性化協議会への無料相談です(出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構)。

相談は無料・中立で、早期着手ほど選択肢は広がります。自社ステージを見極め、次の一手を決めてください。

※本記事は一般的な情報提供を目的として作成したものです。個別の経営判断や制度利用にあたっては、中小企業活性化協議会や認定支援機関などの専門機関に必要に応じてご相談ください 。

監修:株式会社FGグループ 代表取締役 吉野兼司 NPO首都圏事業支援機構 理事 吉野兼司

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